銀座起業コンシェルジュの若林圭子です。
前回はポイントの一つである
時間と費用のバランスについてお伝えしました。
「時間がないけど、費用を少しでも抑えたい」と思い、
設立手続きは自分一人でできたけど、本業をおろそかにした結果、
株式会社を設立してビジネスをスタートした時に、いいスタートダッシュが切れない・・・
ということになっては、もったいないというお話をしました。
今日は前回に続き、
自分一人で株式会社を設立する際に重要なポイントを
お伝えしたいと思います。
昨日、「自分一人で株式会社の設立手続きはできますか?」の質問の答えであるイエスは、
【ただ単に会社設立手続きをする】という意味でのイエスです、と言いました。
「これって、一体どういうことなのでしょうか?」
とのお声が聞こえてきそうですね。
それでは、これから深く掘り下げてみていきましょう。
まず初めにここで質問です!
「株式会社の設立手続きを自分一人でしようと思ったら、最初に何をしますか?」
例えば、本を読んだりインターネットで調べたり、
すでに会社を設立した知り合いに話を聞いたりする・・・
なんてことがあるかもしれません。
そして、多くの方は、一度はインターネットで調べてみるということをされると思います。
今の時代はネット社会ですよね。
だから、ネットで調べれば色々なことが載っていますし、情報があふれています。
そんな中、ネットで調べれば、
株式会社の設立手続きの流れやどこにどんな費用がかかるのか?
設立する際どのようなことを決めなければならないのか?など、
設立手続きを完了させるまでに必要な情報はほとんど載っています。
したがって、ただ単に会社を設立するという目的のためだけなら、
ネットの情報をみて設立することは可能です。
しかし、【ただ単に会社を設立するという目的のためだけなら】という、
ここが胆なのです。
設立手続きに必要な情報はネットをみれば載っているので、
自分一人で株式会社の設立手続きはできます。
ただし、「自分に最適な後悔しない会社を設立することはできるのか?」
となったらどうでしょうか?
会社を設立する際に、
最初に必ず決めなければならない基本事項がいくつかあります。
例えば、「会社の資本金はいくらにするか?」
これは、設立する際に必ず決めることの一つです。
このように決めなければならないことは、ネットで調べれば載っていますが、
「自分の会社に合った資本金はいくらにすればいいのか?」
までは、載っていません。
つまり、「自分の会社に合うようにどう決めたらいいのか?」
の判断基準までは載っていないのです。
すると、何がおこるでしょうか?
「どう決めたらいいかわからないので、
ネットに載っているような一般的な感じにすればいいや・・・」
という恐ろしい状況になりかねません。
そして、自分の会社に合わせて決めずに、
ネットに載っているような一般的なものに決めてしまうと、
会社を設立した後に、様々な要素に影響を及ぼします。
具体的には、
・顧客獲得できない
・資金調達できない
・銀行取引できない
などです。
設立時に決めた内容が原因で、後悔してしまうことも少なくありません。
このような落とし穴にはまらないためにも、
最初にきちんと自分の会社に合うように
基本事項を決めなければならないのです。
「でも、後からだって変更できますよね?」
このようなお声も聞こえてきそうですね。
はい、変更はできます。
設立する際に、必ず決めなければならない基本事項は、
後からでも変更はできます。
例えば、資本金の額も増やせますし、事業目的の内容や数も変えられます。
しかし、変更手続きには、
登録免許税という費用もかかりますし、手続きの手間や時間もかかります。
さらに、自分のビジネスが忙しく、手続きを自分でする時間がない場合には、
専門家に依頼するなどが必要です。
すると、さらに費用がプラスでかかります。
しかし、一番の問題は、費用や手間や時間の問題ではなく、
「ビジネスがいいスタートを切れない」ということなのです。
設立時に自分に合ったように基本事項を決めないと、
会社を設立した後に、様々な要素に影響を及ぼすと先ほどお話ししましたが、
まさにこのことです。
落とし穴にはまって、ビジネスが円滑にまわらなくなり、
後悔してしまうことにもなりかねません。
最初にきちんと自分に合ったように基本事項を決め、
会社設立後すぐにいいスタートがきれるようにすることが重要です。
だからこそ、「後から変更できるから大丈夫・・・」ということでなく、
最初にきちんと決めておくことが必要です。
では最後に、自分に合ったように基本事項を決めるためには、
何が必要なのでしょうか?
それは、
ビジネスプランから逆算して考えることが必要です。
つまり、「自分はどんなビジネスをやるのか?」ということを
最初に必ず考えるということです。
自分のビジネスプランを考えれば、そこから、
「自分の会社は何がどれだけ必要なのか?何が不要なのか?」
など色々なことが明確になります。
そこで、初めて自分の会社に合ったように、
基本事項を決めることができるのです。
だから、ビジネスプランから逆算して
「基本事項を決める=株式会社の設立手続きをする」
ということが最も重要なのです。
すると、ただ単に会社を作って終わりという状態ではなくなります。
会社の設立手続きを完了するということをゴールにせずに、
自分のビジネスプランをもとに行動できます。
会社は作って終わりではありません。
会社設立はスタートであり、ゴールではありません。
会社を設立して、落とし穴にはまらず、
ビジネスがいいスタートを切れるように、
必ずビジネスプランから逆算して考えてくださいね。
前回と今日の2回にわたりお伝えしてきましたが、
いかかでしたか?
株式会社を自分一人で設立しようとお考えの方は、
ぜひ参考にしてみてください。
本日も最後までお読みいただきありがとうがざいました。